郡山市で毎年8月上旬に開催される「うねめまつり」。
周辺の市町村からたくさんの人が訪れます。
また若者が多く参加するため、大変パワフルなお祭りでもあります。
そんな「うねめまつり」の起源は采女物語(うねめものがたり)。
この約1300年前の物語には2つの舞台が登場します。
それが郡山市となんと奈良市。2つの市はこれをキッカケに姉妹都市となり、面白ことに両方の市で采女祭が開かれるんですね!
3日間のお祭り期間中、様々なイベントが催されます。
そんな「うねめまつり」の由来と魅力を地元の私がご紹介します。
目次
郡山うねめまつりの開催日程と場所
公式サイト
開催日程
毎年8月の第1週目の木、金、土曜日に行われます。
<過去の開催日>
2023年8月3日(木)〜8月5日(土)
2022年8月4日(木)〜8月6日(土)
2018年8月1日(木)〜8月3日(土)
2018年8月2日(木)〜8月4日(土)
2017年8月3日(木)〜8月5日(土)
開催場所
郡山うねめまつりの由来
うねめまつりは昭和40年に、地元の人が一体になれるお祭りを開きたいという思いから、郷土の伝説である釆女物語をテーマにして作られました。
釆女物語とは
約1300年前、安積の里(現・郡山市)は冷害により貢物が滞っていました。
このため都(現・奈良市)から巡察使葛城王がやってきます。
王をもてなす宴で、里長の娘・春姫は見初められます。春姫を帝の采女(皇に近侍し身の回りの雑事を行う女官)として献上することを条件に、安積の里は貢物を3年間免除されます。
しかし彼女には許嫁がおり、悲しみをこらえての旅立ちでした。
春姫は都で帝の御寵愛を受けましたが、中秋の名月の夜(旧暦の八月十五日)、許嫁恋しさに猿沢池で入水したように見せかけ、安積の里に戻ります。
しかし許嫁は既に亡くなっており、春姫はその後を追いました。
あの世で結ばれた愛で咲いた花が、「花かつみ」であると言われるようになりました。
花かつみは、古今和歌集や松尾芭蕉の句でも詠まれている、安積(現・郡山)の有名な花です。
釆女物語は奈良市でも開催される
奈良市でも、采女物語(うねめものがたり)が残っており、中秋の名月の夜に采女祭が開かれます。
こちらは猿沢池に管絃船を浮かべた、とても優雅なお祭りです。
両市に残る采女物語が縁で、郡山市と奈良市は昭和46年に姉妹都市となりました。
毎年8月と中秋の名月(9月中旬頃)に、それぞれの親善使節団が訪問して、交流を深めています。
郡山うねめまつりの楽しみ方と見どころ
お祭りの行われる3日間、郡山駅前の大通りやアーケード街では、日中から様々なイベントが催されています。
初日は郊外のショッピングセンター方面がメインですが、2日目以降は郡山駅前の大通りがメイン。
屋台がビッシリになり、イベント用のテントや、櫓(やぐら)も作られてお祭り気分が盛り上がります。
初日は「ちびっこうねめまつり」
うねめまつりに合わせて、郊外のショッピングセンター駐車場にて「ちびっこうねめまつり」が開催されます。
毎年プログラムは変わりますが、キャラクターショーやミニSLの乗車体験などがありますよ。
まさに、ちびっ子にはピッタリのイベント。
「ちびっこうねめまつり」の日は、郡山駅前の大通りに屋台は出ていません。
ゆかたDEうねめコンテスト
うねめまつりは浴衣が推奨されていて、友達同士やカップル、家族でも浴衣コンテストに参加できます。
飛び入り参加もできます。飛び入り参加の場合は13:00〜14:30までに受付してください。
野外に設置されたステージの前で晒し者にされますが、あまり見ている人も多くない印象。だから大丈夫(笑)
2日目と3日目のどちらもやっているので、たまには浴衣に身を包んでコンテストに参加してみては如何でしょうか?
マーチングバンド
個人的には日中にマーチングバンドが好きです。
地元高校のマーチングバンド部がなかなか上手でした。
でも、それを上回るのが自衛隊の駐屯部隊のマーチング。やっぱりマーチングは、軍隊がよく似合いますね。
参加人数が少ないので、もう少し大勢で参加して欲しいと思ったのは、私だけじゃないと思います。陸軍分列行進曲なんかもやって欲しかった。(^_^;)
ゆるキャラが大集合
地元のぐんまちゃんを始め、10〜20ぐらいのゆるキャラが、県外からも駆けつけてくれます。
奈良県からも「せんと君」がきてくれました。
しかし最近は、同じ奈良県のゆるキャラ「しかまろくん」に押されて、「せんと君」は表に出る機会が減っているようです。(笑)
ゆるキャラの周りには、子供達がいっぱいぶら下がっていて楽しそうでした。お願いすると一緒に写真を撮ってくれます。子供たちは大喜び。
ところで、ゆるキャラによっては全く人気がありません。一緒に写真をとっている子供が無表情になっている場面を見かけました。
どっとも、ちょっと可哀想。(笑)
踊り流しがメインイベント
日中のイベントも楽しいのですが。
夜のメインイベント「踊り流し」で、お祭りは最高潮を迎えます。
6千人以上の市民が、団体ごとに浴衣や衣装を身にまとい、10尺もある大太鼓と独特の囃子に合わせて踊り流します。
熱気と盛り上がりで、見ている方も熱が入りますよ。
小さい子供からお年寄り、外国人までが参加しており、地域に愛されているお祭りだということが分かります。
夏休み中ということもあり、浴衣で見学している若い人達が多いですね。浴衣で参加すると、お祭りの雰囲気に馴染んでとても素敵です。
屋台について
うねめまつりは多数の屋台があります。
カキ氷や焼きそばなどスタンダードなものから、人気のB級グルメまでせいぞろい。
屋台は21:30ぐらいまではやっているので、イベントを見終わってからでも十分楽しめます。
郡山うねめまつりの混雑状況
日中はやや混み合うものの、そんなに混雑するわけではありません。
ただ、夕方~夜のメインイベントの時間になると、たくさんの人が大通りに集まって来ます。
こうなると、すれ違うのも一苦労するくらいギュウギュウ。
ですので、あらかじめ屋台を見ておき、踊り流しを見学する場所を決めておいた方が、あとで楽ですよ。
ちなみに、このお祭りに合わせて、駅前大通やその周辺の道は通行止めとなります。渋滞も発生しますので、早めに到着しておきましょう。
郡山うねめまつりへのアクセス情報
電車の場合
東北新幹線、東北本線、磐越東線、磐越西線、水郡線の「郡山駅」下車。
駅西口を出てすぐがメイン会場の駅前大通です。
帰りの時間は、皆さんがいっせいに電車に乗ります。本数も多くありませんので、できれば時間をずらして移動するなど、工夫したほうが良いですよ。
車の場合
郡山ICから20分。JR郡山駅前。
駅前付近の有料駐車場は、大変混み合います。
駅の裏側にある大型ショッピングモールにも大きな無料駐車場があり、そちらに停めることもできます。が、やはり混み合います。
無料駐車場からメイン会場までは歩いて15分ほど。
まとめ
若者の参加がとても多く、盛り上がる郡山の「うねめまつり」。
日中のマーチングやイベントも楽しいのですが。
夜のメインイベント「踊り流し」は、そのスケール感に圧倒されますよ。
うねめまつりに参加するときは、浴衣で参加すると喜ばれます。浴衣の場合は、お店でドリンクやデザートなどが無料でついたりしますし。
日中から開かれているイベントですので、たまには郡山で一日過ごすのも良いのではないでしょうか。