近江八幡は人気のある観光地で、一年を通して観光客が訪れます。
戦国時代から続く町並みは、時代劇のロケ地としても活用され、「るろうに剣心」の実写映画でも使われました。
八幡堀まつりでは、蝋燭3000個が市街と八幡堀を照らし、いつもと違う近江八幡を楽しむことができます。
夜間運行されるロープウェーに乗れば、豊臣秀次が作った八幡山城からの夜景が望めます。
そんな歴史の深い八幡堀まつりを、歴史好きの私がご案内します。
目次
八幡堀まつりの開催日程と場所
公式サイト
開催日程
点灯時間は、17:00~20:30(消灯)
<過去の開催日程>
2022年10月22日(土)・23日(日) 17:00~20:30
2021年11月20日(土)
2018年10月13日(土)・14日(日) 18:00〜21:00
2017年9月16日(土)・17日(日) 18:00~21:00
2016年9月17日(土)・18日(日)
2015年9月19日(土)・20日(日)
開催場所
近江八幡の起源
近江八幡の始まり
近江八幡は、豊臣秀吉の甥、豊臣秀次が八幡山に築城したのが始まりです。
城下町を造成するさい、すでに焼失してしまった安土城の城下町から建物や町民を移しました。
そして安土と同様に、八幡楽市楽座という特権をなくした市場を開き、城下町を発展させていきます。この政策は、近江商人の発展へと繋がりました。
近江八幡の城下町は、防御ではなく商業を目的として作られた都市。ですので、町並みが碁盤の目のように機能性を重視した区画となっています。
八幡堀は商業目的のお堀
近江八幡の城下町は、そのお堀も商業目的を持ちました。
長さ6km、堀幅11〜18m、深さ1.4mに及ぶ八幡掘は、琵琶湖から直接舟を入れることができます。
舟を寄港させ、人・物・情報を集めた近江八幡の城下町は、楽市楽座の政策と合わせ大いに発展していきます。
その名残が、今も残る八幡堀なんですね。近江八幡と八幡堀の起源が分かると、町並みを見たときの印象も変わりますね。
次はお祭りの見どころを紹介します。
八幡堀まつりの楽しみ方と見どころ
八幡堀まつりは、夜がメインのお祭りです。
通りに沿って配置された蝋燭の灯りが、戦国時代から続く町並みとお堀を照らします。
蝋燭が照らす町並み
近江八幡の町並みが、特別に二日間だけライトアップされます。
ほのかな蝋燭に照らされた町並みは、城下町をどっぷり感じることのできる情緒溢れるもの。
まるで戦国時代や江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。
浴衣で来ている人が多いのも特徴で、静かな夜の街並みに響く草履や下駄の音がまたムードを盛り上げます。
普段は日中にしか訪れる事の出来ない近江商人屋敷や資料館も、この日は特別に無料で夜間公開されています。
古民家や商家でコンサートが開催されるなど、イベントも盛りだくさん。旧市街地の魅力を十分に知ることができますよ。
近江商人の屋敷を訪れて、古き良き時代の生活を想像してみるもの楽しいです。
ロケ地で有名な八幡堀の散策も外せませんね。
時代劇のロケ地で有名な八幡掘
八幡掘は、歴史情緒溢れる場所としてよく知られています。
今までにも「るろうに剣心」や「あさが来た」など、多くの時代劇のロケ地として使われてきました。
だからでしょうか、お堀の水路の上に小舟が浮いているだけで、映画のワンシーンみたいでカッコイイ。
日中でも静かな雰囲気がする八幡掘ですが、お祭りの当日にはお堀に沿って灯篭が灯され、ノスタルジックな世界観となります。
あたりが夕闇に包まれたころ「千と千尋の神隠し」の一場面のような、ぼんやりと幻想的な美しい光景を目にすることができますよ。
日中とは全く違う、八幡掘の夜の魅力を楽しんください。
八幡堀を十分に堪能したら、ロープウェイに乗ってみましょう。
ロープウェーはスリル満点、そして八幡㌦の夜景
八幡掘まつりの当日は、日牟禮八幡宮横のロープウェーが、特別に夜間運行されます。
通常880円ですが、この日に限り500円でOK。ここまで来たら、ぜひ乗っていってください。
ロープウェーは八幡山の山頂駅まで約4分で到達します。
真っ暗な闇の中を、宙に浮いて進むのでスリル満点。遠目に見える近江八幡の夜景がとっても綺麗でした。
山頂駅につくと売店があり、お土産や特産品などを買うこともできますよ。山頂駅からも近江八幡の絶景を見ることができます。
そして山頂駅から更に登って行くと、八幡山城の城跡があります。
さらに城跡の石段を登っていくと、瑞龍寺前広場にでることができ、その脇の展望台から見た景色を、なんでも「八幡ドルの夜景」と呼ぶようですよ。
まぁ山頂駅からみた夜景とそんなに変わりないですけどね。
八幡堀まつりに来るときは、浴衣の方が盛り上がります。
浴衣が盛り上がる
八幡掘まつりに来るさいは、浴衣を検討してみてください。
浴衣を着ていくことで、ロープウェイに無料で乗れる特典などもあるし、時代劇のような町並みに溶け込むこともできます。
まるで時代劇のキャストになったかのような気分になりながら、石畳をゆるりと歩くのがまた楽しいです。
外国人の観光客もたくさん来ているので、浴衣姿で歩いているだけで喜んでもらえますよ。
日本文化を海外の方に印象づける素敵なチャンスです。ますます日本ファンになってもらいましょう。
風情あふれる八幡堀まつりですが、子連れで行くときは注意点があります。
子連れの場合
八幡掘まつりは夜間に開催されるお祭りです。
町中に灯りはあるもののかなり薄暗いので、小さい子供を連れてあるく場合は見失わないよう気を付けてください。
特に八幡掘は少し歩きにくくなっていますし、お堀はおもったより広く深いです。
八幡堀の近くで転ばないように気をつけてください。
お祭りの混雑状況も気になりますね。
八幡堀まつりの混雑状況
混雑というほどではないのですが、人気のあるコンサート会場には人溜まりが出来ています。
それと、ロープウェーは少し順番待ちします。
それ以外の場所は、ほとんど混み合っていません。
お祭り期間中に公開される古民家や商家も、並ぶようなことはありません。街中も比較的空いているので、ゆったり楽しむことができると思いますよ。
八幡堀まつりへのアクセス情報
電車の場合
JR琵琶湖線「近江八幡駅」下車、近江鉄道バスで7分。
車の場合
名神高速道路「竜王IC」から約15km(約30分)。
市営観光駐車場(小幡・多賀)が無料開放されます。日牟禮八幡宮の駐車場が空いていればそちらに停めることもできます。
18:00近くになると駐車場が満杯になりますので、その前に到着したほうが良いですよ。
早めに到着した人向けに、日中の観光情報も紹介しておきますね。
日中の観光スポット
八幡堀まつりが始まるまでは、日中にしか見れない町並み素敵です。
水路を屋形船で周遊
八幡堀まつりが始まる前に、屋形船でお堀を巡ってみては如何でしょうか。
屋形船は一周約30分ぐらいで、お堀に沿って街中を周遊してくれます。お堀からみる近江八幡の町並みは、歴史や時代劇が好きな人にとっては、たまらない絶景ですよ。
石垣が続くポイントや、橋の下を潜ったりするポイントで、お堀の上の観光客からたくさん写真を撮られます。
撮っているのは屋形船なのでしょうが、何やら意識してしまいますね。(汗)
日中に屋形舟で水路を巡ると、水路に沿って竹ひごで吊るされた燈籠が設置されているのが目につきます。
夜のお祭りで全て火をつけるのですが、これは大変な作業だろうと思いました。
屋形船に乗ったら、先にお土産を買っておきましょう。
近江八幡の名物
近江八幡には昔ながらのお店がいくつもあります。
その中でも、和菓子の名店「たねや」は、ここ近江八幡に本店があります。
このお店では、本店にしか売っていない栗羊羹が美味しい。栗がまるごと入っている羊羹は甘すぎず、スッキリとコクのある味わいです。
吉井製麩所の「ちょうじ最中」は、丁字麩に餡をつめた一品。
丁字麩の丁字とは、近江八幡の碁盤の目のような町並みを意味してるのだとか。黒ゴマペーストと粒餡がお麩の間に挟まれています。お麩のカリカリとした食感が美味しい。
そして全国的にも有名な赤こんにゃく。
なんと近江八幡のこんにゃくは赤いのです。派手好きの信長が赤くすることを命じたとか。
近江商人が後から作った逸話のような気もしますね。味の方は普通のこんにゃくと変わりません。見た目が赤いのは鉄分ですので、貧血気味の人には効果ありそう。
まとめ
八幡堀まつりは歴史好きには堪らないお祭りです。
私の好みの過ごし方としては、日中早めについて近江八幡の町並みを散策し、屋形船でお堀を巡ります。
夜には幾千の蝋燭で照らされた町並みと、八幡堀を散策してノスタルジックな雰囲気を満喫します。
最後にロープウェーで八幡山の山頂に行き、八幡ドルの夜景を見れば、きっと素敵な観光になると思いますよ。
ぜひ八幡堀まつりにいらしてくださいね。
遠方から訪れる場合は、近江八幡駅周辺のホテルが使いやすいですよ。