福井県にある曹洞宗の大本山永平寺。
寛元2年(1244年)に建てられ、770年以上の歴史をもつ修行寺。
そんな大本山永平寺の夏の恒例行事である『九頭竜フェスティバル 永平寺大燈籠ながし』は、約10000基の燈籠を九頭竜川に流すことで有名です。
穏やかなあかりで川面を照らす燈籠がゆらゆらと流れる光景は、心が洗われる気がします。
永平寺大燈籠ながしの開催日程や見どころ、混雑状況の紹介です。
目次
永平寺大燈籠ながしの開催日程と場所
公式サイト
開催日程
日時:14:00~21:00
※スケジュールの詳細は公式サイトをご覧ください。
<過去の開催日程>
2023年8月26日(土)
2022年8月20日(土)14:00~21:00
2018年8月25日(日)14:00~21:00
2017年8月20日(日)13:00~21:00
開催場所
※雨天決行です。
永平寺大燈籠ながしの始まり
「永平寺大燈籠ながし」が始まったのは意外と最近で、昭和63年からです。
当初は九頭竜川の中州で行われていたのですが、平成17年に永平寺河川公園が整備されたのをきっかけに、今の会場に移りました。
平成26年には、歴史文化夜景遺産にも登録されています。
燈籠流しとは?
燈籠流しとは、死者の魂を送るために、火をつけたロウソクを海や川に流す行事。お盆の送り火の一種です。
ちなみに、お盆に行われる精霊流しも同じようなもの。
精霊流しは初盆を迎えた家族が、お盆のお供え物などを添えた精霊船に死者の霊を乗せて、あの世に送り出す行事。やはりお盆の送り火の一種なんです。
永平寺大燈籠ながしの見どころ
この日のメインイベントは大燈籠ながしと花火になりますが、イベント自体は日中から始まっています。
日中のイベント
日中のイベントは、14時から始まる地元密着型のステージイベント。
どちらかといえば地元の納涼まつりのような雰囲気です。子供に人気の戦隊ショーも含まれていました。
その他、バザー、盆踊り、夕暮れコンサートなどが開かれます。
また、地元の美味しいものを揃えた屋台や、婦人会の手作り郷土料理、青年団の焼き鳥などがありますので、食事も楽しめますよ。
大燈籠ながしを観るために
18時頃になると、県外からも多くの人が集まってきます。
目的は永平寺大燈籠ながし。県外からのツアーも組まれるため、大型バスがずらり。
車で来る人もバスで来る人も、早めの到着したほうが良いですよ。どんどん混んでいくので、駐車位置が本堂から遠くなってしまいます。
早めに着いても、地元料理を楽しめる屋台が充実していますから時間をつぶせます。盆踊りを一緒に楽しむこともできますよ。
大施食法要(だいせじきほうよう)
あたりが暗くなり読経が聞こえてくると、会場の雰囲気はガラッと様変わり。
空気感がピーンと張り詰め、皆が読経に耳を傾けはじめます。
だんだんと読経の声が大きくなり役寮(やくりょ)を先頭に、雲水など120名が列をなして会場に入ってきます。
役寮と雲水120名による大施食法要は、大変な迫力。大施食法要とは、読経と戒名・法名の読み上げ供養のことを言います。
会場には巨大スクリーンが設置され、大施食法要の様子が映し出されますので、スクリーンに向かって手を合わせている人も大勢いました。
有料の桟敷席について
大施食法要が行われる会場には読経を近くで聞くことが出来る有料の桟敷席(さじきせき)があります。金額は2500円で、事前申込みが必要。
で、あまり大きな声で言えないのですが・・・
有料の桟敷席とフリースペースとは差はあまりないので、予約しなくても良いかなと思いました。
ただ桟敷席の利用者のほうが、大燈籠ながしの際に優先して燈籠を流すことができます。
ちなみに、法要時のフリースペースの混み具合ですが、ギュウギュウというほどではなく、動き回れるくらいの余裕はありました。
大燈籠ながし
法要のあと、いよいよ燈籠ながしが始まるのですが。
燈籠には2種類あります。ご先祖様を供養する「供養燈籠」と、自分の願いや叶えたいことを書く「願い燈籠」。
- 供養燈籠1基1500円
- 願い燈籠1基1000円
毎年、北海道から沖縄まで、多くの事前申込みがあります。
会場はたくさんの燈籠を手にした人でいっぱい。会場で燈籠を購入して、その場で書くこともできます。
順番に川べりに近づき、燈籠を流していきます。このとき注意しないと、燈籠を傾けすぎて周りの紙が燃えてしまったり!
燃えながら流れていくのは、美しいけどちょっと悲しいですね。(;´Д`)
上手に流すことが出来ると、九頭竜側の川面を美しく流れていきます。
いつまでも眺めていたい気分ですが、大燈籠ながしの終わりを告げる花火が上がります。
祭りのフィナーレは花火
祭りのフィナーレに、約1000発の花火が上がります。
打ち上げられた花火が水面に反射して、あたり一面が明るくなります。
その光の中を進むように、燈籠が水面を流れていくのが美しい。この花火が終わると、夏が終わったなーと感じます。
もし、花火だけ見るのあれば、障害物が何もない田舎ですので、九頭竜川の流域や街の方からも観ることが出来ますよ。
大燈籠ながしの混雑具合
大燈籠ながしの混雑具合ですが、それなりに混んでます。
そしてフリースペースの人が、灯籠を流すまでには時間がかかります。
桟敷席の方から順番に川面に降り流していきますので。さらに全国から申し込みのあった燈籠も流しますので、結構待つことに。
フリースペースの人に順番が回ってくるころには。行列が出来上がってしまいます。
行列に並んでいるより、川面に流れる燈籠をゆっくり楽しんで、列がすいてから並んだほうが効率的ですよ。
まとめ
永平寺燈籠ながしの特徴は、昼と夜でまったく雰囲気が違うこと。
日中は地元の人のためのイベントで、夜は大燈籠ながしのためのイベント。地元の人以外は、みんな大燈籠ながしを目的に来ています。
ただ曹洞宗の大本山だし大法要もあるので、拝んでいく人も多いですね。
それ以外でよく見かけるのがカメラマン。燈籠が流れてくるベストスポットには、多くの三脚が立ち並びます。
燈籠をいい感じに撮りたい場合は、一緒に立ち並んでみましょう。
遠方だけど参加してみたい人には、永平寺 親禅の宿 柏樹關という宿泊施設もありますよ。快適に泊まりながら、禅の体験もできるみたいです。
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